青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

闘う女。~そんな私のこんな生きかた~ 原作:下関崇子(青春アドベンチャー)

作品:闘う女。~そんな私のこんな生きかた~
番組:青春アドベンチャー
格付:A-
分類:スポーツ
初出:2007年11月26日~12月7日(全10回)
原作:下関崇子
脚色:しおつか夢
演出:小林武(前半)、今井洋一(後半)
主演:占部房子

私の名前は下山崇子。28歳独身、会社員。
身長167cm、体重67kg。
確かに人よりは背が高いし、ぽっちゃり系かも知れない。
でも失恋33連敗はおかしいだろう。
それもこれも少しだけぽっちゃりしているせいだ。
キックボクシングでスリムビューティーになれば、素敵な王子様が現れるはず。
素敵な王子様が現れるはずだったんだけど…
なんで本場タイでプロのムエタイ選手になってしまったんだ~

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下関崇子さんの著書を原作とするラジオドラマです。
作品中で主人公は自分を「しもやまたかこ」と言っていますが、著者である「下関崇子」さん自身がモデルのノンフェクション作品のようです。
ノンフェクションを原作とする作品としては、既に「世紀の大冒険レース~アムンゼンとスコット」や「1985年のクラッシュ・ギャルズ」を紹介しています。
しかし、これらは著名な歴史的な出来事(?)を取り扱ったかなり非日常的な作品であるのに対して、本作は普通の(?)現代女性の半生記で、青春アドベンチャー全体から見てもかなり異色な作品です。
脚本家のしおつかさんや後半演出の今井さんも他の青春アドベンチャー作品では名前をお見かけしない方です。
前半演出の小林さんは他の青春アドベンチャー作品も演出されていますが、グーグルで検索してみると、お三方ともむしろテレビドラマ(大河ドラマ「毛利元就」など)中心の方のようです。
以上を鑑みると本作は通常と違う経緯を経て青春アドベンチャー化された作品のような気がしますが、関係者ならざる私としては知る由もありません。
ただし、いろいろな人が関わるのは青春アドベンチャーという番組の刺激になるのでとてもよいことだと思います。

さて、作品内容の説明ですが、話はタイでの試合のシーンから始まり、前半はOLだったはずの崇子がタイに至るまでの日本での話し、後半は主にタイに渡ってからの話になります。
最初は男にもてること、そのためにダイエットすることを目的としていた崇子が、次第にキックボクシングやムエタイに嵌まっていく姿が描かれます。
キックボクシングやムエタイというと、ともすればストイックで、聞き手が引いてしまう展開になりそうなものです。
しかし、本作品は格闘技のつらさや痛さは残しつつも、全編を通じてどこかユーモラスな感じが徹底されており、聞きやすい作品になっています。
崇子自身がナレーションをしているのですが、その視点が一歩引いた感じで、妙に冷静でユーモアがあり、「トホホ」感が満載で聞いていて素直に楽しめる作品です、
自分を変えたい、一歩を踏み出したいという気持ちは誰もが持っているものだと思います。
そういったものを押し付けがましくなく、やさしく楽しく語っている作品です。

本作の前半の演出をご担当しているのは上記のとおり小林武さんです。
小林さんは青春アドベンチャーでは長編作品「プラハの春」シリーズや「あでやかな落日」といった「中年アドベンチャー」ともいうべき異色の作品群を演出されている方です。
ファンの間では「青春」ではない、という疑問もあるようですが、当番組の多様性を示す作品群であり、これはこれで素晴らしいお仕事だと思います。
本作の演出が小林さんなのもある意味、納得です。

出演は主役の崇子役が舞台俳優の占部房子さん。
ボーイッシュなイメージの占部さんにぴったりな役です。
青春アドベンチャーでは「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」のヒロイン・雪絵役もされています。
そして本作の聞き所といえば、やはり崇子のコーチであるタイ人・ヨードを演じた河相我聞さん。
河相さんは青春アドベンチャーでは「終末のフール」や「有頂天家族」で主演も務められています。
これらの二作での正統派の演技も良かったのですが、本作での怪しい日本語を話すタイ人の演技は秀逸です。
そもそもよく聞かないと河相さんとはわからないくらいの演技です。
「有頂天家族」の記事では少し失礼なことも書いてしまいましたが、うまい役者さんですね。
その他、女子キックボクシングの第一人者の役を三原じゅん子さんが雰囲気たっぷりに演じていたり、地味な役ながら綿引勝彦さん(「あでやかな落日」が印象深い)が出演されているのも聴きどころです。

なお、本記事を作成にするにあたって下関さんが書かれている以下の記事を見つけました。
少しだけ本作のネタばれになる部分もあるので、本作をお聞きになってから読まれると良いと思います。

<世界なんでも子育て事情タイ(バンコク)編>(外部リンクです)
http://baby.goo.ne.jp/member/topics_back/topics38/w_bangkok/



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