青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

愛と青春のサンバイマン 原作:藤井青銅(サウンド夢工房)

作品:愛と青春のサンバイマン
番組:サウンド夢工房
格付:AA
分類:コメディ
初出:1991年4月15日~4月26日(全10回)
原作:藤井青銅
脚色:藤井青銅
演出:香西久
主演:山口良一

志濃田はジパングアニメーションというアニメ制作会社に所属するプロデューサー。
今度の仕事は「タワーメカ合体ロボ・フラッシュマン」という巨大ロボットアニメの制作だ。
もう第1話の脚本もあがっている。
しかし広告代理店の山崎から、スポンサーが「フラッシュマン」ではなくB企画の「MAHJONG合体ロボ・サンバイマン」の方をいたく気に入っているとの連絡が届く。
34種類136機のロボットの中から14機が合体するという登場ロボット数の多さに、おもちゃ会社であるスポンサーが飛びついたのだ。
「136機の中から14機」?
そう、サンバイマンはMAHJONGすなわち麻雀と巨大ロボを組み合わせたやっつけのダミー企画だったのだ。
フラッシュマンの当て馬として15分でつくった企画であり、子供も見るロボットアニメの企画としては、教育上、許されるはずもない作品だ。
しかし、そんな志濃田の思いもむなしく、欲に駆られたスポンサーのごり押しでサンバイマンの放送が始まってしまう。
初回の視聴率こそよかったものの、やはり早々に教育上の配慮をしなければいけなくなった制作陣。
検討の結果、ギャンブル色を薄めるために「麻雀+巨大ロボ」に「昔話」のテイストを加えるというという前代未聞の路線変更がなされる。
しかしそれはサンバイマンをめぐる迷走の第一歩でしかなかった...

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少し昔の青春アドベンチャーでは毎年年末に脚本家「藤井青銅」さん作の1年を振り返る作品を放送するのが恒例でした。
そこで当ブログでは、今回からしばらくはその慣例を思い出しつつ藤井さんの作品を連続して取り上げたいと思います。
藤井さんは最近では腹話術の「いっこく堂」さんやお笑いコンビ「オードリー」さん向けの仕事で有名のようですが、青春アドベンチャー向けにダントツで多くの脚本を書き下ろしている作家さんでもあります。
初回はサウンド夢工房時代の伝説の(?)奇作「愛と青春のサンバイマン」です。
藤井さんの作品はラジオドラマ向きの書き下ろしの作品が多いのですが、本作は放送以前に出版されていた作品を藤井さん自身がラジオドラマ向きに脚本化したもののようです。
大まかなストーリーは上記のとおり、アニメ制作をめぐるどたばた劇であり、どこらへんが「愛」なのか「青春」なのかは今一つ分からない作品です。
テレビアニメ業界描いた内幕ものという点ではFMアドベンチャー時代に「魔の視聴率」というシリアスなサスペンス推理ものがありましたが、本作品の方向性は全く逆。
全編がパロディ満載、替え歌満載の思い切ったコメディ作品になっています。
ツボにはまった人にとっては聞いていると笑ったりニヤニヤしてしまったりするので電車の中で聞くのは危険な作品です。
このブログを書くに当たって検索したところ、どうも本作品終盤の*****社の倒産すらも、実際の類似の会社の倒産をネタにしたパロディだとか。
本当に何でもありの大爆笑作なのです。
でも以下の2点でちょっと視聴者を選ぶ作品でもあります。

①パロディの元ネタがちょっと古い
そもそも本作品自体が20年以上前の作品です。
使っている元ネタも「まんが日本昔話」や「宇宙戦艦ヤマト」(最近リメイク中のようですが)などですので、今の若い人にはちょっとネタが古すぎます。
40歳前後が一番はまるのはないかと思います。

②麻雀用語を知っている必要がある
私も麻雀は詳しくなく点数計算すらできないので大きなことは言えないのですが、最低限、麻雀用語を聞いてだいたいの意味がわかる程度の知識がないと笑える場所がだいぶ少なくなってしまいます。

というわけで人を選ぶ作品ですが、少なくとも私は十分楽しめましたので、AA評価としています。

それにしても商品名の明示には敏感なNHKですが、はっきりと作品名を出さない形のパロディは随分と寛容なようです(この作品中では随分とはっきりとアニメ作品の名前を出しちゃってもいますが)。
今、テレビで再放送中の庵野秀明監督の「ふしぎの海のナディア」も「宇宙戦艦ヤマト」や「ウルトラマン」、「トップを狙え!」のパロディが満載です。
後に「新世紀エヴァンゲリオン」ですっかり有名となった庵野監督ですが、「ナディア」が放送されていたのは奇しくもサンバイマンと同時期の約20年前。
考えてみると藤井さんが1955年、庵野さんが1960年生まれ。
そしてともになぜか山口県生まれ。
藤井さんは少し年上ですが、広い意味でのヤマト世代なのかも知れません。

主演はサウンド夢工房時代に多数の出演実績がある山口良一さん。
ご存知のとおりコメディも得意な方ですのでこの作品にはぴったりです。
相方は天地総子さん。
本作では「アート引越しセンター」のCMソングを歌い始めて慌ててやめたり(もちろん演出でしょうけど)、本作のやりたい放題の象徴です。
脇は矢木光生・三田松五郎の元東京放送劇団のベテランのお二人が締めていて、出演人にも隙がない作品です。

【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。
こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。





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