青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

谷山浩子の電報配達人がやってくる (サウンド夢工房)

作品:谷山浩子の電報配達人がやってくる
番組:サウンド夢工房
格付:A-
分類:幻想(その他)
初出:1991年7月22日~7月26日(全5回)
原作:谷山浩子
脚色:香取真理
演出:川口泰典
主演:渡辺いっけい

ドン、ドン、ドン、ドン。
深夜12時50分。
今夜も電報配達人が扉をたたく。、
今夜も電報配達人に導かれ、不思議な世界へと旅立つ。
決して会えないイチコに招かれて、ワイチは旅立つ。

―――――――――――――――――――

本作品「谷山浩子の電報配達人がやってくる」は、シンガーソングライター谷山浩子さんのファンタジー小説を原作とするラジオドラマです。
「原作者名」+「原作小説名」という特異な作品名の付け方は、「サウンド夢工房」時代から「青春アドベンチャー」時代の初期、すなわち1990年代初頭のNHK-FMのラジオドラマで良く見られました。
本ブログで紹介した中で、この命名方法の作品はこちらの記事で紹介しています。
なお、NHK年鑑をみると、1991年7月のサウンド夢工房は「シンガー・ソング・ライター・シリーズ」と銘打たれ、「平松愛理のとっておきの15分」、「関口誠人の今夜のみみたぶ」と本作品が連続して放送されたようです。

さて、谷山浩子さんは、丸2年間しか放送されなかった「サウンド夢工房」で3回も原作が取り上げられました。
最初は1990年の「ネムコとポトトと白い子馬」ですが、この作品では谷山さんは原作だけで出演はなし。
次が本作品「谷山浩子の電報配達人がやってくる」で、谷山さん自らが番組の案内役と「語り」、そしてある重要な役で出演されました。
そして、最後の「谷山浩子の“悲しみの時計少女”」は、谷山さん自らが堂々と主演した作品です。
ちなみに、後に青春アドベンチャーで放送された新井素子さん原作の「おしまいの日」では、谷山さんは単なる出演者(主演)として登場することになります。
なお、谷山さんの関連作品はいずれも主題歌などに谷山さんの歌が使われており、それが不思議な谷山ワールドを盛り上げるのに一役買っています。
本作品は特にそれが顕著で、随所で挿入歌として谷山さんの曲が使われています。

さて、本作品は、谷山さん原作の他の作品と同様に不思議でシュールな場面が連続する作品であり、不思議の国のアリス的な意味でファンタジックな作品です。
基本的なフォーマットは、毎日、夜の12時50分に、謎の"電報配達人"がワイチの家にイチコからの招待状を持って現れ、ワイチを「変な遊園地」、「変化水族館」、「丘の上の満月屋コンサート」といった不思議な場所に連れていきます。
しかし、結局イチコに出会うことは出来ず、夢ら覚めるとまた12時50分の自分の部屋に戻っている、というものです。
このフォーマットは「ネムコとポトトと白い子馬」とほぼ同様のため、毎回、これが繰り返されるのかと思ったのですが、物語は第3話から急展開します。
何と、問題のイチコが登場し、まるで主人公のように活躍を始めるのです。
というか、ワイチとイチコが表と裏ともいえる存在であることが暗示される複雑な展開となります。
一度聴き終えてから、改めて全体の導入部分を聴きなおしてみると、冒頭の谷山さんのナレーションは実はナレーションではなく、モノローグだったことがわかります。
夢から覚めてもまた夢、というのは、ありきたりなパターンではありますが、なかなか凝った物語です。
さすが、名手川口泰典さんの演出作品です。

さて、川口さん演出といえば、本作品の主役?ワイチを演じるのは、初期川口作品の常連出演者であった渡辺いっけいさんです。
本作品は渡辺さんと谷山さんのほかには、紘美雪(ひろ・みゆき)さんしか出演されておらず、特に序盤は男性ばかりが登場するので、ほとんど渡辺さんの一人芝居の趣すらあります。
特に、渡辺いっけいさんが、ワイチと"電報配達人"という序盤の主要キャラふたり(もちろん二人だけで会話するシーンも長い)を演じ分けられているのはさすがといったところでしょうか、

【川口泰典演出の他の作品】
紹介作品数が多いため、専用の記事を設けています。
こちらをご覧ください。
傑作がたくさんありますよ。



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