青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

黒いユニコーン ランドオーヴァーpart3 原作:テリー・ブルックス(青春アドベンチャー)

作品:黒いユニコーン ランドオーヴァーpart3
番組:青春アドベンチャー
格付:A-
分類:異世界
初出:1996年8月19日~8月30日(全10回)
原作:テリー・ブルックス
脚色:高山なおき
演出:川口泰典
出演:古澤徹

アメリカ・シカゴの弁護士ベン・ホリデイが魔法の王国ランドオーヴァーにやって来て早1年。
いくつもの困難を乗り越え、仲間達との絆も強まってきた頃、ある出来事が起きる。
同じ日に、国王ベンと宮廷魔術師クエスター、そしてベンの最愛の妖精ウィロウが、内容は別々な、しかし鮮明だと言う点では不思議と一致する奇妙な夢を見たのだ。
ベンが見た夢は故郷に残してきた親友マイルズについて、クエスターの夢はランドオーヴァーの裏切り者・兄であるミークスがどこかに隠した魔法の極意書の在処、ウィロウの夢は不吉とされる黒いユニコーンを巡る啓示と思われるもの。
ただならぬ事態が発生していることを感じた3人は、宮廷書記のアバーナシイを城に残し、それぞれ、自分が夢で見た地へと旅立つのだが。

―――――――――――――――――――

本作品「黒いユニコーン」は、アメリカの作家テリー・ブルックス原作のファンタジー小説「ランドオーヴァー」シリーズの中の1作品を原作とするラジオドラマです。
「黒いユニコーン」と言っても「機動戦士ガンダムUC」とは全く関係ありません… 誰も聞いてないか。
さて、本作品は、原作小説では第1作「魔法の王国売ります」に継ぐ第2作目ですが、ラジオドラマとしては「魔術師の大失敗」が先に放送されましたので、第3作目に当たります。
ただ、このラジオドラマを聴いてみると、ウィロウとベンとの関係や、ベンの仲間達とマイルズがすでに顔見知りであることなど、「魔術師の大失敗」を踏まえた台詞になっており、「魔術師の大失敗」を先にドラマ化したことによる違和感がないようにきちんと脚色されています。
なお、このシリーズ、番組中で読み上げられる正式なタイトルは、第1作が「魔法の王国売ります」、第2作が「魔術師の大失敗 ランドオーヴァーpart2」、本作品は「ランドオーヴァーpart3 黒いユニコーン」ですが、混乱しそうなので、このブログでは第2作目に準拠し「各回タイトル+ランドオーヴァーpartX」という表記に統一しています。

さて、本作品でのベンはとにかく孤独です。
今まであれば、ランドオーヴァー内であれば、腹心のクエスターやアバーナシイ、ウィロウのうちの誰かが共にいましたし、現実世界に行けば、弁護士時代の親友マイルズが頼もしい助っ人としてサポートしてくれました。
しかし、今回はベンは早々に、彼をランドオーヴァーに送り込んだ黒幕である魔術師ミークスに騙され、王の証である指輪と彼自身の姿を奪い取られてしまいます。
その結果、誰にも自分がベンだと信じてもらえなくなった彼は、孤独な旅を強いられます。
旅の友は、悪気はないにしても信用のおけないフィリップとソット、そして本作品で初登場のエキセントリックな性格の“プリズム猫”エッジウッドダーク(演:舵一星さん)だけ。
終始、先の見えない困難な旅が続き、あまり爽快感のある展開ではありませんでした。
また、ベンが陥ってしまったこの事態の謎解きは第9回になされるのですが、おおむね予想通りで、その点でもあまり胸のすくような展開ではありませんでした。
ただ、このシリーズを聴くのも3作品目ともなると、登場人物たちのキャラクターもすっかりわかるようになっており、気軽に聞くことができました。

ただし、このレギュラーキャラクターについてですが、このランドオーヴァーシリーズを語る上で、(あまり良くない意味で)避けて通れないのがことがあります。
それは出演者の交代です。
第2作でも一部の出演者が変わりましたが、本作品では何と主役のベン役が松本保典さんから古澤徹さんに、ヒロインのウィロウ役も前田悠衣さんから森奈みはるさんに変更されました。
古澤さんも「リプレイ」や「青の時間」などに主演されている青春アドベンチャーを代表する常連出演者さんですが、こと、このランドオーヴァーシリーズについていえばやはり松本さんの印象がとても強いといわざるを得ません。
青春アドベンチャー系列の番組で主役が交代したシリーズというと、第2作でキャストが一新されたCFギャングシリーズ(「CF愚連隊」→「ロンリーランナー」)くらいしか思い浮かびません。
クエスター役の海津義孝さんと、アバーナシイ役の井上和彦さんが変わっていないこと、ウィロウ役の森奈みはるさんに違和感がないことが救いではあります。
なお、この第3作では、第1作の海津義孝さんから変わり俳優の佐々木蔵之介さんが敵役ミークスを演じています。
ご存じのとおり、今ではお茶の間でも有名になった佐々木蔵之介さんですが、本作品は佐々木さんが劇団「惑星ピスタチオ」の看板俳優として舞台で活躍されていた1996年の作品であり、NHK連続テレビ小説「オードリー」で脚光を浴びる前のご出演ということになります。
佐々木さんは、同時期に放送されていたもう一つの青春アドベンチャーを代表する長編作品「BANANA FISH」(第2部・第3部)にも出演されており、この後、2001年の「仮想の騎士」では準主役級のジャック・カザノヴァ役を演じることになります。
なお、ランドオーヴァーシリーズを通しての配役の変遷は、こちらの記事にまとめています。

【ランドオーヴァーシリーズ】
第1作 魔法の王国売ります
第2作 魔術師の大失敗
第3作 黒いユニコーン【本作品】
第4作 大魔王の逆襲(次作品、以下第5作まであり)

【川口泰典演出の他の作品】
紹介作品数が多いため、専用の記事を設けています。
こちらをご覧ください。
傑作がたくさんありますよ。




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