青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

封神演義 第2部 朝廷軍の逆襲 訳:安能務(青春アドベンチャー)

作品:封神演義 第2部 朝廷軍の逆襲
番組:青春アドベンチャー
格付:AA-
分類:伝奇
初出:1999年8月2日~8月27日(全20回)
訳 :安能務
脚色:綾瀬麦彦
演出:千葉守
主演:石橋蓮司

遙かな古代の中国。
暴虐な紂王の手を辛くも逃れだ姫発は、自ら「武王」と称し、新国家「周」の建国を宣言。
ついに商と周の全面対決が幕を開け、その初戦は周側の勝利で終わる。
解決が長引くことを懸念した商の大軍師・聞仲は、「人界の問題の解決に仙界の力を用いない」という自らに対する戒めを破って、海洋派の仙人達の本拠地・金鰲島に援軍を求める決断をする。
これを受けて、周の軍師・姜子牙もまた、山岳派の仙人達の総本山・崑崙山へと援助を求めることを決意。
こうして、仙界の陰謀に人間を巻き込みたくないという姜子牙の願いとは裏腹に、商と周の戦いは、仙界の2派の代理戦争という真の姿を現し始めるのだった。
この陰謀(封神計画)に巻き込まれた人間、道士、仙人達の運命や如何に。

―――――――――――――――――――

先日、出張で中国に行ってきました。
そして滞在中のホテルで何気なくテレビを見ていると、字幕に「子牙」とか「哪吒」とか「武吉」とか「申公豹」の文字が出ているではないですか!
「んん?」と思って番組名を見ると、「封神英雄榜」と書いてあります。
帰国後調べてみたところ、2014年に華策影視が製作した全50話(DVD全75話)に及ぶ封神演義の映像化作品のようです。
ちなみに2015年には全60話で続編が作られる予定だとか。
やっぱり本場中国でも人気がありますねえ。
ちなみに、私は中国語が全くわからないので、封神演義のどのあたりを放送していたのかさっぱりわからないのですが、仙人・道士達も登場し、それなりにSFチックにつくっていました。
ただし、術でぱっと消えたりするところの映像表現とか、特撮調の衣装とかは、残念ながらちょっとチープ。
この辺は、まだわが国の特撮の方が一日の長がありそうです。

さて、改めて紹介しますと、本作品「封神演義 第2部 朝廷軍の逆襲」は、中国・明代に成立したとされる「封神演義」のラジオドラマ化作品の第2弾です。
正確には、中国の通俗小説である「封神演義」を、1986年に安能務(あのう・つとむ)さんが翻案した日本の小説が原作になります。
この辺の詳細については、前作「封神演義」の記事をご参照ください。

物語はこの第2弾でいよいよ佳境へと入っていきます。
仙界の主流派たらんと相争う2派がそれぞれ仙人、道士を戦場へと送り込んできます。
海洋派はまず四聖を派遣し、次に魔礼青(演:郷里大輔)、魔礼紅、魔礼海、魔礼寿の魔家四将(まけ・よんしょう)を送り込みます。
そして、聞仲のたっての頼みで趙公明(演じるのは何と近藤正臣さん)も参戦。
一方の山岳派も、すでに派遣している那咤(演:野沢雅子)に加えて、黄飛虎将軍(演:大和田伸也)の息子で仙人修行をしていた黄天化(演:吉見一豊さん)、さらには変身の達人で仙人になる資格すらあるのに敢えて道士を続けている楊戩(演:有馬克明=織田優成さん)を投入。
そしてそして両派ともとっておきの大物が参戦していくのです。
これらの超人達と彼らの操る宝貝(パオペイ=強力で特殊な力を持つ武器)の猛威の前には普通の人間などひとたまりもありません。
激しさを増していく戦いはどのような展開を迎えるのか。
正直、両派の言動を聞いていると、(1)勝てないと悟ると暗殺(呪い)に走る、(2)勝てるとなったら情け容赦なく敵を惨殺する、(3)味方の下っ端を平然と生贄にするなど、主人をバックアップする山岳派(崑崙山派)の方が圧倒的に邪悪な悪役にしか見えません。
ただ、これ以上紹介しますとネタバレになってしまいますので、ここでは各回のサブタイトルだけ紹介し(これでもかなりのネタバレではあります)、あとは聴いてのお楽しみということにしましょう。
なお、詳細は前作の記事を見て頂きたいのですが、この作品、膨大な登場人物と長大なストーリーでもストレスなく聴けるように、配役も脚本もそれなりに工夫されていると思います。
でもさすがに第1作を聴かずに、いきなりこの第2作を聴くのは無茶です。
こればかりは致し方ないところではあります。

第1回 九竜島からの刺客
第2回 銅身鉄骨の巨人
第3回 空腹の免戦牌
第4回 再会
第5回 魔礼青、絶叫
第6回 大軍、来襲!
第7回 夜襲
第8回 美女とモグラ男
第9回 目眩ましの石礫
第10回 姜子牙、暗殺計画
第11回 名誉の負傷
第12回 運命の赤い糸
第13回 略奪婚
第14回 地獄の十絶陣
第15回 姜子牙生死を彷徨う
第16回 崑崙十二大仙
第17回 生け贄
第18回 趙公明参上
第19回 十二大仙、捕わる
第20回 聞仲、絶命す!

さて、本作品の主役・姜子牙は引き続き石橋蓮司さんが演じています。
ライバルの聞仲を演じる大友龍三郎さんも前作と同じ。
その他、前作から引き続き登場しているキャラクターとしては、人間でありながら道士と互角の戦闘力を持つ韋駄天男・武吉の大活躍を山崎銀之丞さんが快活に演じています。
また、本作品に新たに登場した出演者としては、俗人よりも俗っぽい怪道士・土行孫(どこうそん)を怪しく演じている「こねり翔」さんと、絶世の美少女にして石礫投げの達人・鄧蝉玉(とう・せんぎょく)を演じている広瀬彩さんのカップルが印象的。
また、結構、高位の仙人なのに大ポカをやらかす赤精子(せきせいし)を演じる高木均さんは、相変わらず良い声をしています。
それにしてもこの作品に出てくる仙人、赤精子に限らずかなりのうっかり屋さんぞろいです。
これで仙界は大丈夫なのだろうか。
ちなみに蝉玉役の広瀬さんは今回、同時にタイトルコールや出演者紹介も担当されており、第1部でこの部分を担当されていた川久保潔さんは、本作品ではストーリー中の語りに専念されています。

一方、本作品のスタッフについても前作と同じ...といいたいところですが、脚本の綾瀬麦彦さんは同じであるものの、演出はなぜか「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズなどの大人しい作品の多い千葉守さんに変わっています。
とはいえ千葉さんも「夢源氏剣祭文」を演出されるなど、まんざら伝奇物に縁がないわけではありませんが。
また、新たに住友紀人さんが「音楽」としてスタッフに加わり、音楽にオリジナル楽曲が取り入れられているようです。

ところで、この第2部「朝廷軍の逆襲」は第1部「封神演義」が放送された丁度1年後の1989年8月に放送されました。
本作品だけでも全20回の異例の長編作品であり、この1989年8月はほぼ全て、この作品の放送に費やされたことになります。
前作も20回の大作でしたので、この2作品合計40回にもなり、標準的な青春アドベンチャー4作品分の分量です。
しかし凄いのはこれから。
この作品はここで終わらず、何と1年後に放送される完結編「封神演義 第3部 易姓革命」に続くことになるのです。



★本文内のリンクについて★
本ブログは、紹介したラジオドラマからスタートして、関連している作品、していない作品、原作などの様々な作品に興味を持っていただきたいと思い、本文の随所にリンクを設置しています。
特に外部リンクと明示してあるものと、アマゾンの画像以外は原則として本ブログ内へのリンクに限定しておりますので、安心してリンク先の記事をお楽しみください。
なお、アマゾンの画像リンクについてはこちらのご注意事項もご参照ください。

関連記事

□スポンサーリンク□

テーマ:ラジオドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://seisyunadvroad.blog.fc2.com/tb.php/361-b154ac2c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad