青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

春休み少年探偵団 原作:宗田理(青春アドベンチャー)

作品:春休み少年探偵団
番組:青春アドベンチャー
格付:B+
分類:推理
初出:1993年5月10日~5月21日(全10回)
原作:宗田理
脚色:岩崎良子
演出:伊藤豊英、吉田浩樹
主演:井上大輔

小学6年生の光一(こういち)の母親が、ある日、突然、姿を消してしまったのは1カ月のこと。
父親は何らかの事情を知っているようだが、詳しくは教えてくれない。
不安を抱えながらも何とか我慢していた光一だが、妹のアッコが「お前の母親は父親に殺されたんだ」と虐められているという話しを聞き、我慢が出来なくなってしまった。
こうなったら自分で母親を見つけ出すしかない。
友達の和田に話したところ、和田のお姉さんの大学生・重子さんや重子さんの先輩の熊さんも協力してくれるという。
こうして、母親を捜すため、光一、アッコ、和田、重子、そして熊さんの5人で「探偵団」が結成されたのだった。

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宗田理(そうだ・おさむ)さん原作の少年向けの探偵小説?を原作とするラジオドラマです。
宗田さん原作の小説は、青春アドベンチャー系列の番組では、「ぼくらの七日間戦争」(1985年)、「ぼくら落ちこぼれ探偵団」(1989年)、そして本作品「春休み少年探偵団」の3作品が取り上げられています。
20年にも及ぶ青春アドベンチャー系列の番組の歴史でも、3作品も取り上げられる作家さんはかなり少数なのですが、宗田さんの場合、いずれもかなり昔の作品です。
そのため、本作品以外の2作品の音源は断片程度しか手元にありません。
もし全体をお聴かせ頂ける方があれば、是非、お願いしたいものです。

ところで、このブログでは、2014年5月に「放課後はミステリーとともに 『探偵部への挑戦状』」が放送されるのにあわせて、3週連続でタイトルに「探偵」という言葉が入った作品を紹介しています。
具体的には、FMアドベンチャー時代の「名探偵なんか怖くない」から始まって、アドベンチャーロード時代の「少女探偵に明日はない」、「美味しんぼ探偵局」、「アルバイト探偵」3部作、「宇宙怪人と少年探偵団」を経て、最後が青春アドベンチャーで放送された本作品です。
手元に音源がない作品も多いので、「探偵」と付く作品を全て紹介できているわけでは全くないのですが、こうしてみると「探偵」というキーワードが付く作品は1980年代に偏っていることがわかります。
ちなみに、本作品以降をみても1999年に「笑う世紀末探偵」が放送された後は、2014年の「放課後はミステリーとともに 『探偵部への挑戦状』」まで、探偵と付く作品は1作品もありません。
その原因としては、番組が青春アドベンチャーになって以降、扱うジャンルが広がったことが大きな原因だとは思いますが、もうひとつ、世の中でコテコテの職業探偵が出てくるミステリー自体が下火になっていることも原因のような気がします。
そもそも青春アドベンチャーにおける本格ミステリーというと「二の悲劇」くらいしか思いつきません。
推理ものはラジオドラマには向かない側面もあると思いますが、本格的なミステリーにもチャレンジして頂きたいものです。

さて、本作品の内容ですが、「春休み少年探偵団」というタイトルからは、少年少女がハチャメチャなやり方でご近所の事件を解決するような、ほのぼのとした作品が連想されます。
しかし、本作品は、確かに主人公こそ小学生なのですが、実質的な探偵役は大学生の重子や熊さんですし、中年の刑事といった渋い存在も結構目立っている作品です。
また、作中で殺人事件が起きるのですが、その原因が遙か昔の恋愛のもつれだったり、家庭内の不和だったりして、ストーリー面も、結構、大人向きです。
これに併せて、エンディングテーマ曲を始めとして全体の音響のトーンも暗めで大人向けのものになっています。
舞台が終盤に瀬戸内海の小豆島に移ることもあり、“ご近所”や“ほのぼの”という枠には全く収まらない内容です。
是非、タイトルに囚われずに大人の方にも聴いて頂きたい作品です。

出演者は、主人公の中川光一少年役が井上大輔さん、その妹のアッコ(明子)役を宝田絢子さんが演じています。
お二人とも恐らく子役の方のようですが、特に井上さんのその後の来歴が検索してみてもさっぱりわかりません。
年齢から映画版「機動戦士ガンダム」のテーマ曲「哀・戦士」で有名な「歌手の井上大輔さん」ではないのは明らかです。
他に検索で出来て年齢的に合いそうなのは「振付家・ダンサーの井上大輔さん」くらいですが、う~ん?
その他の配役は、探偵役である重子さんを「ダブルキャスト」、「失われた地平線」などで青春アドベンチャーではお馴染みの広瀬彩さんが演じているほか、朝倉圭矢さん、原康義さん、此島愛子さん、田中信夫さんなど、結構大人っぽい配役です。

また、スタッフは、演出が、このふたつ前の記事で紹介した「女王陛下のアルバイト探偵」(大沢在昌さん原作)と同じ伊藤豊英さん。
「CF愚連隊」、「暗殺のソロ」、「ふたり」などの多くの名作を担当されています。
一方、脚本の岩崎良子さんは青春アドベンチャーではこれ1作のみですが、より大人向きのFMシアター系列で多くの脚本を書かれているようです。
何となくこの作品が大人っぽくなった理由がわかるスタッフです。

【伊藤豊英演出の他の作品】
多くの冒険ものの演出を手掛けられた伊藤豊英さんの演出作品の記事一覧は別の記事にまとめました。
詳しくはこちらをご参照ください。



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