青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

少女探偵に明日はない 原作:森脇道(青春アドベンチャー)

作品:少女探偵に明日はない
番組:アドベンチャーロード
格付:A-
分類:推理
初出:1988年2月15日~2月19日(全5回)
原作:森脇道
脚色:下川博
演出:林可奈子
主演:富田靖子

あたし、吉井ミカは、個人で映画の買い付けをしている父と一家でフランスで暮らしている女子高生。
事件は、映画の買い付けに行った南フランスのカンヌで起こったの。
映画祭で盛り上がるカンヌで、有名俳優のミッシェル・フィリップが殺されちゃった!
しかも父はミッシェル個人と映画の買い付けの契約をしてお金を支払っちゃっているから、このままでは大損害で、日本に帰国するお金もない!
でも、両親はいつものとおり喧嘩するばかりで、全く頼りにならない。
こうなったら、あたしが契約書を探し出してミッシェルのマネージャーからお金を取り返すしかない!
あたしは映画祭で知り合った自称ピザチェーンの御曹司フランソワと一緒に捜査を開始したのだけど...

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森脇道さん原作の同名の小説「少女探偵に明日はない」を原作とするラジオドラマです。
原作小説が発売されたレーベルは「講談社X文庫 ティーンズハート」で、以前紹介した折原みとさん原作の天使シリーズ(夢みるように愛したい天使の降る夜)と同じです。
本作品と天使シリーズはともに少女小説という一世を風靡したジャンルの作品です。
このジャンルは今では独立したジャンルというより大きくライトノベルというくくりのジャンルに吸収されてしまったようです。
そういえば「少女探偵に明日はない」の原作も、青春アドベンチャーでは「BANANA FISH」でおなじみの人気漫画家の吉田秋生さんがイラストを描いていたようですので、その面でもライトノベル的した。

さて、本作品は殺人事件を解決することがメインテーマの作品で、一応、本ブログでの分類は「推理」系としています。
しかし、あくまで少女向きの作品なので、複雑なトリックや深い動機よりも、主役ふたりの軽妙な掛け合いや、アクション、そして恋愛が前面に出た作品です。
この辺、同時期にアドベンチャーロードで放送された「赤川次郎の天使と悪魔」に近い雰囲気の作品です。
1980年代終盤に放送されていたアドベンチャーロードという番組は、ハードボイルド小説なども原作とすることのある比較的硬派な番組でしたが、実は一方で本作品のような軽妙な作品も意外と多い番組でした。
本作品もその流れに沿った作品ですが、その軽妙な感じが嫌みな感じにはなっておらず、聴きやすい楽しい作品になっています。
なにせ、主役の若者ふたりの会話だけではなく、ミカの両親の喧嘩や、ミカとマフィアとの会話まで、コミカルにできているのですから。

さて、話を出演陣に移しますと、まず、本作品の主役であるミカ役を演じているのは女優の富田靖子さんです。
当時はアイドル的な人気のあった、とても可愛い方でした。
若年層向きの作品に富田さんを起用するあたり、NHKは昔から意外と柔軟でした。
また、相手役のフランソワを演じるのは、人気声優だった塩沢兼人さん。
“神経質な美青年”を演じさせたら天下一品の塩沢さんは、NHK-FMのラジオドラマでも「マージナル」、「夏の魔術」などでその魅力を遺憾なく発揮されていましたが、本作品などでみせる快活な青年役もなかなか良い感じです。
返す返すも50代で早逝されたのが惜しまれます。
その他、父親役は俳優座の塚本信夫さん(「ロンリーランナー」の巌さん)、敵役であるマネージャー・レイモン役は文学座の小林勝也さん(「バードケージ」の瀬戸川)、それに「川口浩探検隊シリーズ」のナレーションで有名な田中信夫さん(「夏への扉」)も出演されるなど、脇役陣も渋いです。

また、本作品の脚色は「成層圏ファイター」や「Meg」といった活劇で定評のある下川博さんで安牌なのですが、一方、演出を担当されている林可奈子さんはあまりお名前を聞かない方です。
調べてみると1991年の「山口智子のさんいん旅紀行」(サウンド夢工房)以降はお名前が見当たりません。
一方、1994年の「イノシシが来た」以降は「岩谷可奈子」さんなる方が演出で登場します。
しかもこの「岩谷可奈子」さんが演出した作品のうち2作品(吸血鬼ドラキュラ家族ホテル)が下川博さんとのコンビによるもの。
ひょっとして林さんと岩谷さんは同一人物?
以前「分身」の記事で脚本家の吉田玲子さんと横山玲子さんは同一人物では?という仮説を展開しましたが、今回もその時と同様にあくまで私の憶測に過ぎません。
どなたか正解をご存知の方がいらっしゃればご教示下さい。



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