青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

機械仕掛けの愛 原作:業田良家(青春アドベンチャー)

作品:機械仕掛けの愛
番組:青春アドベンチャー
格付:AA-
分類:SF(日本)
初出:2014年2月17日~2月21日(5回)
原作:業田良家
脚色:長谷川彩
演出:佐藤譲
主演:新山千春、石田卓也


業田良家さんの漫画を原作とするラジオドラマで、主にロボットをテーマにした全5編の短編集作品です。

青春アドベンチャー系列のNHK-FMの帯ドラマで放送された漫画原作の作品を振り返ると、何と1978年に「ふたりの部屋」で放送された「銀河鉄道999」まで遡ることができるようです。
ただ、その後は必ずしも漫画原作の作品は多くなく、1980年代までの間は「西遊妖猿伝」など特別番組では比較的頻繁に取り上げられたものの、帯ドラマでは「漂流教室」など僅かな例しかなかったようです。
平成に入り番組が「青春アドベンチャー」に衣替えして以降については、「BANANA FISH」が3回に亘って取りあげられるなど、しばらくの間、漫画原作は増えましたが、その後は再び減少傾向になります。
そして、2011年以降は「漫画枠」が設定されたわけではないでしょうが、再び増加傾向に転じ、以降は毎年1~2作品が制作されています。
具体的には、2011年に「サバイバル」、2012年に「見かけの二重星」と「やけっぱちのマリア」、2013年には「ヘウレーカ」と「世界の終わりの魔法使い」が漫画原作作品でした。
採用される漫画家の傾向としては、「巨匠」と「一般的にはあまり有名ではないが漫画好きには知られている漫画家」に二分されており、いずれにしろ作品自体はマイナーなものが多い気がします。
今回取りあげられた業田良家さんも、数年前に「自虐の歌」で漫画好きの間で脚光を浴びた漫画家さんです。
ミーハーな(死語?)私ですので、業田さんの作品ではこの「自虐の歌」しか読んだことがなく、本作品「機械仕掛けの愛」は完全にまっさらの状態で聴くことになりました。
それにしても「自虐の歌」って作品内容は「自虐」には関係ないですよね?


さて、本作品はほぼ現代の日本ですが、人間に近い感情を持つロボットが違和感なく人間と共存している世界が舞台になっています。
...と書くと思い出すのが「93番目のキミ」。
「93番目のキミ」は、本作品「機械仕掛けの愛」の2作品(ほぼ1カ月)前に制作された作品ですが、舞台設定はかなり似通っています。
「93番目のキミ」はNHK本局が制作、本作品は名古屋局の制作なので、たまたまこうなってしまったのでしょうが...
ネタが完全に被っていますよ、NHKさん。まあ、別に良いのですが。
ただ本作品は10回連続の長編だった「93番目のキミ」と違って、毎回1回ごとに完結する短編集の形式です。
短いながら各話ともロボットの感情に焦点を当てた分かりやすく丁寧なストーリーです。
BGM等も毎回丹念に選択されているのが伺え、なかなか聴き入ってしまう小品でした。

本作品のメインの出演者は女優の新山千春さんと俳優の石田卓也さん。
新山さんはいわずとしれた有名な女優さん、石田さんは若手ながら映画「蝉しぐれ」でキネマ旬報の新人賞を獲得するなどなかなかの演技派の方のようです。
そしてこのおふたりに熊谷杏音(くまがい・あのん)さん、岡田詢矢(おかだ・じゅんや)さん、戸田葵さんなどの子役と思われる方々が絡む形式の回が多い印象です。 ちなみに熊谷さんは検索すると2013年の名古屋局制作の青春アドベンチャー「新・動物園物語」の第10話にも出演されているようですね。
また、戸田さんは2011年の「珊瑚の島の夢」や本作品に翌週に放送された「秘密の花園」にも出演されているようです。
本作品は各話ごとに主役級の方が微妙に入れ替わりますので、各話でごとのロボット役及び人間役、それぞれ主役級の役を演じられたをまとめると以下のとおりです。
またこの表では併せて各回の粗筋も記載しました。

話数 タイトル ロボット主人公 人間主人公 粗筋
1 ペットロボ 熊谷杏音 新山千春 娘の姿をしたペットロボ。様々な持ち主を渡り歩いた彼女が辿り着いた先は?
2 劣等君 石田卓也 新山千春 人間の店員に劣等感を抱かせないため配置される「劣等ロボ」。
3 子育てマーシー 新山千春 岡田詢矢 子育てロボ・マーシーに育てられた子は彼女が教えてくれた愛情を忘れたりはしない。
4 家族増員法 (なし) 石田卓也 早く家族を持ちたいと望む青年のもとに政府から「強制出産器」が届けられるが。
最終 リックの思い出 石田卓也 新山千春・戸田葵 愛する2人の記憶を保ち続けるために生き続けるお手伝いロボ・リックの末路は。
ちなみに第4話だけはロボットは関係しないストーリーです。

私は「自虐の歌」しか読んだことがないので偉そうにはいえないのですが、業田さんの漫画の特徴は、深刻なテーマであっても、単純化された絵と独特の間によって、乾いた笑いに昇華していることにある気がします。
それがラジオドラマになり、実在する人間の声が入りBGMが乗ると、かなり生々しくなっでいる印象です。
本ラジオドラマ5話のうち、第2話と第4話はややコミカルな話しなので問題ないのですが、それ以外、特に第1話と最終話はかなりウェットな話しです。
第1話や最終話の女の子の声など胸が痛んで聴いていられませんでした。
その点でこのラジオドラマは聴く人によって賛否両論なのではないかと思います。
私については...
親子の話は反則ですよね、これは甘くならざるを得ないです。
それにしても、今年こそ花見に行っておかないとなあ。

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