青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ~夢のあとさき~ 原作:村山由香(青春アドベンチャー)

作品:おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ~夢のあとさき~
番組:青春アドベンチャー
格付:A+
分類:恋愛
初出:2006年12月18日~12月22日(全5回)
原作:村山由佳
脚色:佐藤ひろみ
音楽:梶本芳孝
演出:大久保篤
主演:内田健介

ついに離れて暮らし始めたショーリとかれん。
かれんは新しい仕事と新しい生活で忙しく、ショーリは電話やメールでの連絡すらままならないことにいら立ちを感じていた。
そして、かれんの元同僚の中沢の影もちらついてきて、ショーリの嫉妬とイライラは募るばかり。
すれ違いが続くショーリとかれんの関係はどのような結末を迎えるであろうか。

―――――――――――――――――――

村山由佳さんによる人気小説「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズの第10作目「夢のあとさき」を原作とするラジオドラマです。
原作小説はこの第10作までが第1部とされており、本作品をもって第1部全てが青春アドベンチャーによりラジオドラマ化されたことになります。
青春アドベンチャーでは人気がある作品の続編が放送されることが多いのですが、多くはシリーズ化されても2作品どまりで、10作品もシリーズで放送される作品は前代未聞です(長期シリーズ作品の紹介はこちらの記事をご参照下さい)。

なお、この「おいしいコーヒーのいれ方」の第1期は、原作小説(単行本)については1994年から2006年の約12年間、ラジオドラマは1997年から2006年の約9年間をかけて発表されました。
一方、作中の時間としては、ショーリが高校三年生になってから大学三年生までの概ね3年間が経過しています。
第1作で約1年間が経過していますので、残りの約2年強を語るのに9作品を費やしたことになります。
どうりでスローな展開なわけです。

ちなみに原作は、この後、第2部(Second Season)がスタートしていますが、ラジオドラマ化されているのは現在(2014年2月)のところ第1部までです。
新作制作にあわせて旧作を再放送したら大変なことになるでしょうし、続きをやって欲しいような欲しくないような...

さて、本作品では、かれんが鴨川に引っ越すことによって生じた二人の(というかショーリの一方的な?)心の溝が大きな問題になります。
そこに久しぶりに登場した中沢先生(演:宮川一朗太さん)が絡むことによって誤解とすれ違いは一層、大きくなります。
宮川さん、青春アドベンチャー系の番組では「夢みるように愛したい」とか「ふたり」など純粋な男性の役が多い印象です。
でも、本作品の中沢先生は一見さわやかなのものの、きっちり大人です。
このおいコーシリーズの基本的な構造は、ショーリとかれんを中心として、そのそれぞれ両側に、星野りつ子と中沢先生がいるという一種の四角関係なのですが、星野りつ子の存在感が強烈であるのに対して、中沢さんは影が薄い存在。
そのため、宮川さんの演技があまり印象に残らなかったのですが、本作品では久しぶりにひっかきまわしてくれました。

とはいえ、まあ内容はあれですよ。つまり、いつもと同じ。
二人の思いがすれ違って、かれんが泣いて、ショーリが反省して仲直り。
でも、いつもと違うのは第1部最終回らしく、ついにふたりが男女の仲になるということ。
いままでも艶めかしい声を何度も聴かせてくれたかれん役の長谷川さんですが、今度こそ本当のシーン。
個人的には折角なのでもっと濃厚でもよかったかなと思いますが、まあ青春アドベンチャーでは本作品や「渚にて」や「ベルリンの秋」、「赤と黒」あたりが限界一杯というところでしょう。
ところで、「メモリーズ」のトークを聴いたうえでこの放送を聴くと、さぞかしスタジオで二人を演じている内田さんと長谷川さんは照れていたのだろうなあ、と想像してしまって面白いです。
それにしても、ふたりの相変わらずの掛け合いを聴いた感想としては、かれんは自分の弱さを武器にし過ぎですし(貶めていません)、ショーリは人が良すぎ(褒めていません)としか思えません。
やれやれ。


出演者は、ショーリ役の内田健介さんと、かれん役の長谷川真弓さんを始めとするいつものメンバー。
青春アドベンチャーのほかの長期シリーズでは「ランドオーヴァー」シリーズのように、途中でキャストが変わってしまった例もあるのですが、本シリーズは一貫したキャストで完走することができました。
なお、本作品の第3回では原作者の村山由佳さんが、老人ホームのスタッフ役でカメオ出演されています。
ホンのちょい役ですが、結構上手で、違和感はありません。
なお、青春アドベンチャーで原作者が出演している他の作品についてはこちらの記事をご参照ください。

さて、10作品(+総集編1作品)もあったおいコーシリーズの紹介もついに本作品で終わりました。
青春アドベンチャーには、「夏の魔術」シリーズや「バッテリー」など、人気のある原作がありながら、続編が作られていない作品がたくさんあります(色々な事情があったのだとは思いますが)。
その中で、このような大作を、しかも約9年間もかけて、とにもかくにも完結に導いたスタッフのご努力には敬服するばかりです。
正直、このブログで紹介する内容は途中からネタ切れ気味でしたけど...

【おいしいコーヒーのいれ方シリーズ】
・Ⅰ~キスまでの距離
・Ⅱ~僕らの夏
・Ⅲ~彼女の朝
・Ⅳ~雪の降る音
・Ⅴ~緑の午後
・Ⅵ~遠い背中
・Ⅶ~坂の途中
メモリーズ
・Ⅷ~優しい秘密
・Ⅸ~聞きたい言葉
・Ⅹ~夢のあとさき~(本作品)




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