青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界

NHK-FMのオーディオドラマ「青春アドベンチャー」の紹介ブログです。前身番組の「サウンド夢工房」・「アドベンチャーロード」等も含みます。一応「格付」するなど評価・評論風のことも書いていますが、堅い話はともかく雑談・脱線ありありで、オーディオドラマを中心とした楽しい世界を紹介します。リンクフリーです。

1998年の青春アドベンチャー放送作品一覧

【1998年に放送された青春アドベンチャーの総括】

このブログでは、ある年にNHK-FM青春アドベンチャーで放送された作品について、紹介できる全作品を紹介した段階で、その年別の作品一覧の記事を作っています。
今回は、2017年5月18日にアップした「笑う20世紀 パート5」の記事をもって1998年の青春アドベンチャーの新作すべてを紹介できたタイミングで記事を作成いたしました。
1998年の新作は以下のとおり18作品・184回ですが、実はこれ以外に40分×4回の枠で「神々の山嶺」(4月29日~5月2日、格付けAA-)が制作されています。

番号 放送時期 回数 作品名 格付け
1 1月5日~1月16日 10 虹を操る少年 B+
2 2月2日~2月13日 10 嘘の誘惑 B-
3 2月16日~2月27日 10 電気女護島~エレクトリック・レディランド B-
4 3月30日~4月10日 10 着陸拒否 AAA
5 4月13日~4月24日 10 オペレーション太陽(ソル) B
6 4月27日~5月8日 10 天使のリール B
7 5月11日~5月22日 10 少年漂流伝 C
8 6月8日~6月19日 10 Meg AA
9 6月22日~7月10日 15 分身 AAA
10 7月13日~7月24日 10 タイム・リーパー AA
11 7月27日~7月31日 5 笑う20世紀 パート5 B
12 8月3日~8月28日 20 封神演義 AAA
13 8月31日~9月11日 10 路地裏のエイリアン C
14 9月28日~10月9日 10 レッドレイン AA
15 10月12日~10月23日 10 ゲノム・ハザード AA-
16 10月26日~11月6日 10 夢源氏剣祭文 A+
17 11月23日~12月4日 10 ぼくは勉強ができない C+
18 12月21日~12月24日 5 「卯」の音も出ない! C+

あくまで私にとってなのですが、この年の特徴は、とにかく好きな作品といまいちな作品がはっきり分かれていること。
“AAA”または“AAA-”の格付けを付けた作品が、「着陸拒否」、「分身」、「封神演義」、「レッドレイン」と4作品もあるのは異例です。
それに次ぐ“AA+”、“AA”、“AA-”の作品も、「Meg」、「タイム・リーパー」、「ゲノム・ハザード」と3作品あります。
これに対して、“C”、“C+”という低格付けを付けた作品も、「少年漂流伝」、「路地裏のエイリアン」、「ぼくは勉強ができない」と3作品あり、結果として“A”を3とした評点の平均値は2.87と“A-相当”にとどまりました。
なんとも印象の定まらない年です。
なお、格付け“C”としましたが「少年漂流伝」は青春アドベンチャーの歴史に残る奇作であり、一部で高評価も得ているようです。
また、仲代達也さんが出演された「夢源氏剣祭文」、上川達也さんが出演された「天使のリール」などに、出演者面から注目される方もいらっしゃるでしょう。
この格付けはあくまで私の恣意的な判断であることにご留意ください。

これらの作品のうち、シリーズ作品は「封神演義」と「笑う20世紀 パート5」と「『卯』の音も出ない!」。
青春アドベンチャー有数の長期シリーズ「封神演義」はこの年に始まりました。
一方、「封神演義」と並ぶ長期シリーズ「おいしいコーヒーのいれ方」もこの時期、継続中でしたが、1997年に制作されたシリーズ第3弾「彼女の朝」と、1999年に制作される第4弾「雪の降る音」の端境期にあたり、この年は新作は制作されませんでした。
その代わりというわけでないのですが、「おいコー」のヒロインである「かれん」役の長谷川真弓さんは「Meg」に出演されています。

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笑う20世紀パート5 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

作品:笑う20世紀 パート5
番組:青春アドベンチャー
格付:B
分類:コメディ
初出:1998年7月27日~7月31日(全5回)
作 :藤井青銅
演出:平位敦
主演:今井朋彦ほか(下表参照)

1994年から1998年まで毎年1作ずつ作られた「笑う20世紀」シリーズ
同じ藤井青銅さんの手による「年忘れ青春アドベンチャー・干支シリーズ」と並ぶ長期シリーズです。
このシリーズは、藤井青銅さん作の1話15分のショートドラマを、5夜又は10夜連続して放送するものです。
本作品「笑う20世紀 パート5」は、その第5弾で1998年に放送されたのですが、「パート2」と同様、少なめの5話ものでした。

さて、このパート5の各話のタイトル、格付け、粗筋及び一言を一覧にすると以下のとおりです。
パート4までは一部、「笑う20世紀」として書籍化されている作品も混じっていましたが、今回の5話はすべて書籍版(kindle版を含む)「笑う20世紀」には掲載されていないようです。
各話は基本的にシニカルなコメディで、まさに藤井青銅さんらしい内容です。
ただ、官官接待(1995年頃より話題に)、格付け機関(1997年のヤオハンなどの倒産)、フランスワールドカップ(1998年開催)、Vチップ(1999年スタート)、そしてミレニアムネタと、この作品に限っては時事ネタが多く、「干支シリーズ」に似た雰囲気です。

話数 タイトル 主演 格付け 粗筋 一言
1 最後の接待 郷田ほづみ C+ 度重なる不祥事についに官僚の重い腰が上がり、「接待禁止法」が制定されたのだが。 「官僚、官僚」と連呼する辺りで大体のオチは見えてしまった。
2 格付けの位置付け 小椋あずき B+ 学歴、会社、人間関係等すべてが格付けされる社会。彼女が思いついた新事業とは。 格付け対象は本来「業績」ではなく「信用」(=返済能力」)。言葉が足らない。
3 学習効果 小林美江 B+ 日韓W杯を成功に導くため、フランスW杯を調査した。参考になる事案はあったのか? 「つまるところ好景気とはインフレ」。少ない言葉も十分学問的。
4 Gチップ内蔵 橋本潤 B- 料理番組の視聴を制限するFチップ。意外な効果に類似品が流行するが。 Gチップはグルメチップかと思ったら…。第4弾の「ギャグ著作権」を思い出した。
5 100年の恋 今井朋彦 B 気になる同僚がいるが声を掛けられない。そうだ、この「100年の恋ツアー」に参加しよう。 「笑う20世紀」最後の回はミレニアムネタ。綺麗にシリーズが終わったと思いきや…

なお、「笑う20世紀」はこの作品が最後になりますが、世紀末を控えた翌1999年には「笑う世紀末探偵」というタイトルで実質的な続編が制作され、さらに翌々年の2000年以降も「踊る21世紀」というタイトルで暫く続いていくことになります。

ちなみに、上表のとおり本作品は全5話すべて主演している人が異なり、作品全体としての主演は定め難いのですが、NHKクロニクルにおけるキャストの並び順を参考に、本ブログでは一応、今井朋彦さんを全体の主演として表示しています。
また、上記の主演者の方が他の作品に脇役として出演されているほか、福山伸一さん、山本満太さん、布施絵理さんが出演されています。
テーマ曲は前作に引き続きPUFFYの「サーキットの娘」です。

【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。

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